もし自宅のキッチンを新しくするなら?
そんな質問された場合、ペニンシュラキッチン(フラット対面キッチン)と答える方はきっと多いでしょう
人を惹きつける魅力あるキッチンですが、実は購入後に後悔される方も決して少なくないキッチンの代表でもあります
そこでこの記事では
これらの内容を可能な限りシンプルに解説紹介していきたいと思います
ご自身に本当に合ったキッチンなのか、また自宅に向いているキッチンなのか、その判断をする為のヒントや指標となりますので、ぜひ最後までお付き合いください
ではスタート
目次
ペニンシュラキッチンについて簡単解説

島という意味を持つ「アイランドキッチン」は壁に接していませんが、半島という意味を持つ「ペニンシュラキッチンは、壁に接する面があります
キッチンが半島のように突き出て見えるので、そのような名称となったのでしょう
<半島というのは、3方位が水に囲まれている陸地の事>
メーカーによっては、フラット対面と呼んでいるところもあります
段差の無いフラットなワークトップ、さらに対面式という事で、そう呼ばれるのでしょう
名称こそ違いますが、同じタイプのキッチンであり、使い勝手も当然同じになります
サイズバリエーションも豊富に用意
メーカーごとに設定は違いますが、おおよそワークトップの大きさは、横幅200〜270cm位、奥行き90〜98cm位、スリムタイプで75〜80cm位なっています
一般的には横幅で250cm、奥行き90cm〜のタイプが使いやすいのではないでしょうか
スペース的に余裕がない場合は、スリムタイプを選択した方が様々な面で使い勝手は良いでしょう
また二列型キッチンにしたい場合に、スリムタイプを選択するという方法もオススメです
▽あわせてオススメ 二列型キッチンについての紹介はコチラのページです
使い勝手はI型キッチンと同等!?
キッチン部分の使い勝手に関しては、ほぼI型キッチンと同じですが、フラットで広いワークトップは作業効率が上がるかもしれません
リビング側に関しては収納、オープンスペースなど、好みに応じて選択することで使い勝手が向上するでしょう
またキッチンとリビングの一体感、そして開放感はI型キッチンよりも非常に優れているのが特徴です
通路を含む十分なスペースさえあれば、数人でキッチンを囲む作業でも快適に行うことが出来ます
アイランドキッチンでは得られないメリットとは!

タイプの似ているアイランドキッチンを比較対象として、メリットを紹介していきたいと思います
二つのキッチンの決定的な違い、それは壁に接しているという事なのですが、この壁に接しているということが大きなメリットになります
壁面をキッチンパネル等で仕上げる事が出来る為、お手入れがしやすい
加熱機器で調理した時に出る油はねなど、壁があることで飛び散りにくく、キッチンパネル等で仕上げた壁ならば、油汚れなども簡単に掃除することが可能です
<基本的にガスやIHといった加熱機器側を壁側に設置する為>
壁があるおかげで、ニオイや煙なども部屋に広がりにくい
アイランドキッチンに比べ側面に壁がある事で、調理の際に出る煙、ニオイなど逃げにくい為、レンジフードの吸い込みも当然良くなります
アイランドキッチンよりも省スペースで設置する事が可能
アイランドキッチンでは、左右に通路となるスペースが必要ですが、ペニンシュラキッチンの場合は片側だけで済むので、スペースに余裕のない場合も設置可能です
スペースを効率的に使用出来るということは、日本の住宅事情に向いているでしょう
施主、業者双方のメリットも重要
業者側のメリットは一見関係ないと思われがちですが、購入する側、つまり施主側のメリットになる場合もあるので紹介します
レンジフードの設置施工がやりやすい
アイランドキッチンのレンジフードと比べ施工性が良い為、作業時間の短縮とトラブルの発生確率が低くなります
ペニンシュラキッチンのレンジフードは、一般的な取り付け方法の壁に固定し取り付けしますが、アイランドキッチンの場合は壁が無いので、天井裏からボルトで吊って取り付けしなければなりません
レンジフードを落下させない為にも天井裏に強度のある下地が必要となるので、その下地工事とボルト工事だけでも時間、費用が余分に掛かります
その点、壁の下地工事だけで済むシンプルな工事は、双方のメリットといえるでしょう
排気を抜く為のダクト工事が安易である
壁に接していないアイランドキッチンの場合、レンジフードのダクトは天井裏を通さなければなりませんが、天井裏にスペースが無い場合は、室内に排気ダクト用のスペースを作らなければなりません
ダクトスペースを確保する為に用いる方法は、部分的に天井を下げたり壁を飛び出させたりするので、どうしてもスッキリしない収まりになってしまう可能性があります
逆にペニンシュラキッチンの場合、レンジフード固定壁面に排気ダクトを通すことが可能なので、非常に大きなメリットといえるでしょう
もちろん条件をクリアしなければ壁に排気ダクトを通す事は出来ませんが、自身の経験上は可能な場合がほとんどでした
紹介した2点のメリットは地味ですが、施主、業者側の双方にとって有益なメリットである
ペニンシュラキッチンならではのデメリットとは?

吊戸棚は設置出来ないので、カップボードなど収納は必須
吊戸棚の設置が出来ないので、カップボードなどで収納を確保しなければなりません
しかし最近は吊戸棚の取り付けをしないオープンスタイルが主流なので、このキッチンに限ったデメリットではありません
片付けが苦手な人には向いていない
キッチン全体が丸見え状態なので、散らかっているとせっかくのキッチンが残念なことになるかもしれません
しかしそんなことは全然気にしない、人に見せるものでもないと思う方なら、フラットなスペースは大きなメリットになるでしょう
つけ忘れると後悔!?オススメのアイテムとは
ここでは、ぜひ取り付けて頂きたいアイテムを紹介したいと思います
加熱機器の正面には全面スクリーンタイプがオススメ!
各社名称は違いますが、加熱機器正面に設置するガラス製のスクリーンという物があります
選択する際は、高さが低いタイプではなく、カウンターからレンジフードまで全面をカバー出来るタイプを選択し、加熱機器の正面にガラスの壁を作りましょう
高さが低いタイプの方が価格も安くスッキリした印象になりますが、リビング側への油はねなどの汚れ、レンジフードの吸い込みなどを考えると全面スクリーンを選ぶべきです
コンセントのオプションは必ず選択することがオススメ!
I型キッチンなどの場合は、キッチン正面の造作壁にコンセントを取り付ける事が出来ますが、ペニンシュラキッチンの場合、壁は側面にしかありませんので取り付けることが出来ません
また側面の壁にコンセントを取り付けることは、加熱機器の横になるため使いにくく、また危険です
後付けは難しいので、オプションでコンセントを設置出来る場合は迷わず選択しましょう
いつ電源が欲しくなるかは、誰にも分かりませんから
リビング側に個性的なアイデアを詰め込む事も可能

リビング側を使い勝手や好みにあわせて選択出来るのもペニンシュラキッチンの魅力です
オープンスペース、セミオープンスペース、全面収納など選べますが、アイデア次第でこのスペースを変身させることが可能です
オープンスペースを利用して、暖房器具を収める
オープンスペースの奥行きが30センチ位あるタイプなら、ちょうどいいサイズの暖房器具をチョイスし納めることでリビングがスッキリします
実際、暖房器具を納めるために、このキッチンを選ばれた方もおられました
オープンスペースを遊び場に変える!
オープンスペースの仕上げに化粧面材などを使用せず、ホワイトボードや黒板のような物を使用することで、子供達がたくさん絵を描ける遊び場にしてみてもいいでしょう
このアイデアも実際やられた方がいましたが、子供達の笑顔が思い浮かびました
様々なアイデアを取り入れる事もきっと可能でしょう
それぞれの夢や希望を考え、実践してみてはいかがでしょうか
<注意>暖房器具の設置、壁面加工、その他の加工に関しては元請さんなどに必ず相談してください
まとめ
ペニンシュラキッチンについて解説紹介させてもらいましたが、いかがだったでしょうか
見た目と使い勝手のバランスが良く、日本の住宅事情にマッチするキッチンだからこそ、多くの方が憧れ購入候補とするのでしょう
しかし憧れや期待が大きいほど、購入後のちょっとした問題やイメージの違いに、選択した事を後悔する場合があるかもしれません
それを避ける為にも、正確な情報と購入後のシミュレーションは欠かせないものだと思います
また実物に見て触れる事も重要なので、ぜひショールームなどで体験してみてください
ご自身のライフスタイルとよく相談する時間を持ち、キッチン選びをして頂けることを願っております
ご覧頂きありがとうございました
この記事を参考にして頂ければ幸いです
それでは素敵なキッチンライフを