限られたスペースに設置することになるのがシステムキッチンです
そしてそのスペースを最大限有効活用したいと誰しも考えるでしょう
特に左右の方向(横幅)が限られている場合、加熱機器、シンクは省くことが出来ないので、作業スペースを犠牲にしたり収納力を減らしたりする可能性が非常に高いはずです
そんな時にオススメなのが「2列型」や「II型」「二の字型」といわれるキッチンになります
そこでこの記事では、キッチン施工業者の知識と経験から
・2列型キッチンについての解説、紹介
・オススメ二列型キッチンプランの解説、紹介
・2列型キッチンのメリット・デメリットを紹介
このような情報を提供していきます
もちろん設置スペースに余裕がある場合でもオススメのキッチンレイアウトなので、キッチンの購入を検討している全ての方に向けた内容となっております
ご覧頂くことでキッチンの選択の幅が広がるはずなので、ぜひ最後までお付き合いください
ではスタート
目次
【2列型】オススメするII型とはどんなキッチン?
まずキッチンについて解説、紹介していきたいと思います
2台のキッチンが平行に並んでいることから「2列型」「II型」、真上からキッチンを見た場合「ニ」の字に見えることから「二の字型」などと呼ばれています
どちらの言い方でも間違いありませんが、この記事ではこの先から2列型と表記させてもらいます
2列型キッチンの特徴として、多くの場合は加熱機器とシンクを別々のキッチンに設置
代表的な例として
・加熱機器、レンジフード、作業スペースを備えるキッチンで一台
・シンク、食洗機、作業スペースを備えるキッチンで一台
もちろん同じ作りのキッチンを2台設置すること、加熱機器を2箇所に設置、シンクを2箇所設置することも可能です
参考例として平面図をご覧ください
【I型キッチン2台を使った組み合わせ例】

【I型キッチンとアイランドキッチンの組み合わせ例

【I型キッチンとペニンシュラキッチンとの組み合わせ例】

これら以外のパターンも複数あるので、多くの設置状況に対応可能です
▽あわせてオススメ ペニンシュラキッチンに関しては簡単解説したページはこちら
【省スペース】コンパクトな贅沢仕様が可能!!
2列型のキッチンを採用することで、一般的なキッチン設置スペースでも充実した贅沢仕様のキッチンにすることが可能です
オススメの参考例を使って解説していきたいと思います
【平面図】壁付けキッチンとアイランドキッチンを組み合わせ

・壁付けキッチンを180cmにすることで、75cmのカップボードを並べて設置した場合でもトータルで255cmという一般的なキッチンサイズで収めることが可能
・標準的な冷蔵庫スペース75cmを確保しても全長約330cmで収まる
・通路として最低限は必要な75cmを三方向に設けた場合でも、奥行き寸法は約240cmで収めることが可能
・複数人での作業や移動、優れた作業動線に加え、リビングへの行き来もしやすい
【正面図】壁付け側キッチン

幅180cmとコンパクトなキッチンだが、天板作業スペースは100cm以上を確保
・一般的なキッチンサイズ255cmに加熱機器、シンクとも75cmを採用した場合と作業スペースは変わりません
レンジフード横の吊戸棚スペースに、食器なども収納できるタイプの電動昇降ラックを取り付けることで、スッキリ無駄のない収納が可能
・通常の吊戸棚でも構わないが、手動でも昇降タイプの方がアクティブになる
キッチン収納も引き出しタイプなら予想以上の収納力を実現
・キャビネットサイズを変えることも可能で、例えば【105・75】【90・90】【75・75・30】【75・60・30・15】(単位はcm)など、この場合でいうと合計サイズが180cmになればいいので、好みの組み合わせにすることが可能
電子レンジや炊飯器、ゴミ箱を置くスペースも一箇所にまとめることが可能
・他のプランも可能だが、家電収納やゴミ箱のスペースは確保しておきたい
【正面図】アイランドキッチン

天板の作業スペース幅は100cm以上、奥行きのあるスペースは様々な場面に対応
・どこからでも作業が可能なアイランドは、サイズ以上の機能性を発揮するでしょう
レンジフードや吊戸棚がないので、リビングとの一体感や開放感を感じられる
・逆にアクセントをつけたいならば、扉や天板カラーの工夫次第で対応出来るでしょう
コンパクトながら作業効率を格段に上げる食洗機も設置可能
・大きいサイズの60cmタイプ、ミーレなど憧れの食洗機も設置することができる
引き出しタイプを選択すれば、コンパクトながら充実の収納力を確保
・壁付側と同様にキャビネットの組み合わせ次第で好みのキッチンに仕上がる
リビング側はテーブルを置くことを想定して、小物収納スペースとコンセントを設置
・この部分を全て収納、もしくは半分収納にするなど、使い方に合わせることが可能
オススメの参考例として紹介させてもらいましたが、それほど大きなスペースを使用しなくても贅沢な装備と空間、使い勝手の良いキッチンを設置することが叶えられます
さらにスペースに余裕があるのなら、一回り大きなキッチンを選択してみたり、通路を広くしてみるのもいいかもしれません
またキッチンサイズの変更などすれば、非常に多くのプランを生み出すことが可能なので、様々なニーズに対応することが出来ます
状況に合わせて好みを取り入れられるのも、2列型キッチンの魅力の一つでしょう
▽あわせてオススメ アイランドキッチンを選ぶ際の注意点など紹介したページはこちら
【メリット・デメリット】2列型だからこその理由!
メリット
作業動線が短くコンパクトに完結
・最小限の動きで作業をすることが可能なので、時短効果も期待できる
好みを豊富に取り入れたキッチンも可能
・必要なアイテム、贅沢アイテムを最小限のスペースに取り入れることが可能
ゆとりと使いやすさを備えた作業スペース
・2箇所ある作業スペースは、一人でも複数人でも効率的に使える
使いやすさと見た目の良さが魅力
・自分に合わせたキッチンにさえすれば、自然と見た目はオシャレに仕上がる
収納スペースを十分に確保、さらに開放感はそのまま
・キッチンが2箇所に分かれていることで、収納力のあるキャビネットも選択しやすい
・壁付側に吊戸棚やレンジフードを設置出来るので、機能性と開放感を両立できる
デメリット
価格面は決して安くはならない
・単純にキッチン約2台分の費用がかかると考えていいでしょう
プランニングには注意が必要
・通路幅とキッチンの大きさに注意しないと、大きなスペースが必要となってしまう
体の向きを変える回数は多くなる
・どうしても体の向きを変えなければ作業が完結しないので、大きくない動作だが回数は多くなる
まとめ
2列型キッチンについて解説、紹介させてもらいましたが、いかがだったでしょうか
限られたスペースでも充実した装備と収納力を確保、使いやすく広い作業スペースと優れた動線を可能にするのが、2列型の魅力であります
もちろんスペースに余裕のある場合でもその魅力は変わらないでしょうが、より限られた空間こそメリットを発揮するのではないでしょうか
なかなか購入候補にはなりにくいキッチンですが、上手に取り入れることができた場合は、どんなタイプのキッチンよりも使い勝手は良いので、一つの候補として検討してみる価値は十分にあるでしょう
ご自身に1番似合うキッチンが見つかることを願っております
ご覧頂きありがとうございました
この記事を参考にしていただけたら幸いです
それでは素敵なキッチンライフを
▽あわせてオススメ 一番目に触れるキッチンの色は慎重に選びたい理由とは